ウォーミングアップ・準備体操の効果 効率的なアップメニューと時間について

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今日はウォーミングアップについてのお話です。

試合の前のウォーミングアップについて、何となく走って、なんとなくストレッチしてませんか?

ご安心を!指導者に理学療法士のいる我がチームもすごく適当です!

でも、本当はウォーミングアップはすごく大切なので、掘り下げてお話します。

ウォーミングアップの目的

ウォーミングアップは一般的に、「練習や試合でよいパフォーマンスを発揮するため」「ケガの予防」といった目的で行われます。

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その他にも、「動作の予行演習」「集中力を高める」「体調を把握する」などたくさんの目的があると言われています。

たくさんの目的があるウォーミングアップですが、ウォーミングアップにおいて最も重要な事は体温を上げると言う事です。

体温上昇による効果

筋肉の柔軟性

筋肉の温度が上がると、筋肉は粘り気が少なくなります。筋肉がなめらかに滑るようになり、体が動かしやすくなります。

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筋肉の温度は、歩く・軽く走るなどの運動をしなければ上がりません。静かに体を伸ばすストレッチ運動では筋肉の温度はあまり上がりません。

筋肉が温まってからは、静かに伸ばすストレッチは効果的に柔軟性を高める事ができます。

パフォーマンスの改善

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体温が上昇すると、脳からの指令が素早く手足に送られるようになります。

 

脳からの指令が速く届くようになるという事は、体を素早く、より強く動かせるようになりパフォーマンスが向上します。

「走る」ことで神経伝導速度(脳からの指令が手足まで届く速度)を上昇させるには

心拍数が110~120回分程度の強さで15 分程度の走行が適切だと言われています。

持久力への影響

体温が高くなると、血液の中の酸素が溶けやすくなります。

体の隅々に酸素を送りやすくなり、長く繰り返して体を動かせるようになります。

いきなり、強い運動をすると息が上がるのは酸素が上手く運べないからです。

アップメニューの構成

「体温を上げる」ことによって起こる効果を説明しました。

これらを考慮すると、ウオーミングアップの構成は

① ジョギング 5分程度 ※筋肉の温度を上げる

② 静的ストレッチ ※関節の動く範囲を広げる

③ 動的ストレッチ ※パフォーマンスの向上

こんな感じになると思います。

「動的ストレッチ」動きながら関節が動く範囲を拡げる体操、これはチームによってさまざまだと思います。

動的ストレッチで決まった方法がないという方は、この後紹介するプログラムを参考にしてください。

ウォーミングアップをコーディネーションに

小学生年代は特に技術の習得が速いといわれます。

サッカーに適した体の動かし方を習得、ボールを扱う技術を習得するためにはウォーミングアップの時間を有効に利用しましょう。

ボールフィーリング、リフティング、コーンドリブルなどもウォーミングアップの1つとして質の高いメニューで取り組むと、積み重ねた時間が力になります。

判断、体の使い方、技術の向上を目指したプログラムなら「個」の力を育成するためのドリブル上達トレーニングメソッド~ドリブルが巧くなる!動き創り&リズムの習得~を参考にチームの状況に合わせたボールを使ったウォーミングアップを作っていくことをおすすめします。

ウォーミングアップの時間

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最初のランニングは5~10分程度、ストレッチは各30秒~60秒で5~10分

動的ストレッチとボールを使ったUPで10分で20分あれば可能だと思います。

 

しかし、毎回の練習で30分のウォーミングアップをしていたら練習できません。トレーニングの強度を徐々に上げるなどでうまく対応したいですね。

ウォーミングアップの効果が持続する時間は、およそ30分ぐらいです。試合開始の10分前までにアップを終えておくよう、スケジュールを組む必要があります。

アップメニューを子供達が覚えて、子供たちだけで出来るようする。そして、試合時間も含めて自分達でスケジュールを組んで動ければ最高ですね。

さらに言うと、子供達が自分の特徴に合わせて各自で準備(フリーアップ)できればよいですが、小学生では難しいかな?

ウォーミングアップの強度

体が温まって、練習や試合に臨む「心の準備」ができれば充分です。

強い強度のトレーニングは必要ないでしょう、逆に試合でのパフォーマンスを低下させます。

時々ですが、試合の空き時間にハードなトレーニングをしているチームを見かける事があります。特に試合に負けた後の、罰則的なトレーニング。

次の試合でのパフォーマンスは落ちる、また負けるの悪循環が生まれるので避けるべきですね。

ゲームで見つかった課題は次のトレーニングで改善しましょう!

気温の違いによるウォーミングアップの効果

気温が低い時は、弱い運動で少し長めに(30-40分間程度)行うのが有効です。

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気温が高い時は、筋肉の温度は上昇しやすく、熱中症の危険もあるので時間を短くする必要があります。

外気温の状況、環境に合わせて時間を変化させましょう。

FIFA The 11+

サッカーのアップメニューとして,FIFAが考案したプログラムが「The11+」

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これまでの調査によりこのThe11+は,実際にけがの予防やコンディショニングに有効であると報告されています。

プログラムの冊子、動画などは各運動で指導者が注意すべきポイントも書かれていて分かりやすく、フィールドのセットアップも難しくないので、子供達だけで実施する事も可能だと思います。

JFAメディカルのホームページから観覧・印刷できます。参考:JFA.jp

以上、ウォーミングアップについてまとめました。

「体温を上げる」と言う事が重要で、体温が上がると筋肉が伸びやすくなり、脳からの指令も酸素も届きやすくなるという事が分かりました。

目的をしっかり頭に入れて、子供達が自立して試合の準備ができるように育てていきたいですね。

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コメント

  1. 佐々木修一 より:

    先生、こんにちは。今日の学会で、FIFA11+とアイシング(膝、踵)の併用で傷害と骨端線損傷に効果ありと鹿児島の先生が研究されていました。様々な意見があると思いますがU10の選手からでも行ったほうがいいという話でした。興味深かったです。野球選手が冷やしているのは見ますが、サッカーでそのような場面を見たことがなかったので

    • maty3 より:

      先生 コメントありがとうございます。

      積極的に学会参加されているようで敬服いたします。
      小学生の指導現場ではオスグッドシュラッターよりもシーバー病の方が先に痛みを訴えるのが印象です。

      特に体が大きい、練習量の多い子は4年生ぐらいでも踵の痛みを訴える子がたくさんいます。
      土のグラウンドでの練習や試合、硬い地面に加えてスパイクによる突き上げの弊害も強いのかな?と思っています。

      野球選手の肩・肘のアイシングは運動直後に冷やしても移動ができるんですが、膝と踵を冷やすと動けなくなってしまうので
      現場では実際にどうやって冷やすのかも具体的に考えていかないといけないですね。

      貴重なご意見ありがとうございます。
      私も研究とまでは行かなくても、実際の現場での対応を考えたいと思います。

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