自閉症スペクトラム障害 スポーツ指導での関わり方

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長い夜が明ける……Maty3です。

今日は「発達障害の子供たちとの関わり」についてです。

自閉症スペクトラム障害との関わりについて詳しく書かれた論文を、私なりにかみ砕いて説明します。

スポーツの指導者なら「なんとなくコミュニケーションが取りづらいな?」

と感じる子供と接する事があると思いますが、そんな時の子供との接し方の参考になればと思っています。

自閉性障害とは?

対人的な関係がうまく気付けない

言葉を使わないコミュニケーション、例えばアイコンタクトや顔の表情で相手との関係を調整する行動が少ないです。

自分の興味があるものを他の人と共有する事が難しかったり、自分の興味のあるものを指さしたり、人に見せる事が上手くできない事がある。

意志の伝達がうまくできない

話す言葉が少ない、またはその発達に遅れがある。同じ言葉を何度も繰り返す事がある。

3 こだわりが強い

1つの物へや考えへのこだわりが強い。おもちゃの使い方が常に同じで、おもちゃの一部分に興味を示すことがあります。

自分の頭を叩いたり、壁にぶつける事を何度も繰り返すなどの行動がみられる事があります。

この自分を傷つける行為は、はじめは痛みの感覚を得る為に始まるのですが、この行動をする事で

「注目が集められる」「物が得られる」「苦手な場面を回避する事ができる」

といった結果が得られると増幅する事があります。

子供のスポーツ指導の場面では

「あまり話をしてくれない、自分の意見を言わない」「話が通じにくい」「視線が合いにくい」

言ってもなかなか行動が変わらない。

自閉性障害では「模倣(ものまね)」も難しい事が多いので、デモンストレーションを見せても違う動きをする事もあります。

「言っても変わらない!扱いにくい!」と場合によってはチームの中で孤立するような環境に追い込まれる事もあるかもしれません。

そんな環境におかれると、子供たちはより自分を表現できない状況に陥ってしまいます。

自閉症児にはどんな支援がよいのか?

1 刺激に敏感な子への対応

自閉症の子供たちは、対人関係を拒否したり、回避したりするように見えます。

自閉症児は刺激に過敏な傾向がある為、大人の大きな声や体の接触が嫌な刺激と感じ緊張や不安、興奮状態を強くしてしまう事があります。

対人関係を避けるのは、その強い刺激を回避するための行動です。

指導者は人と接する事が嫌にならないように工夫する必要があります。

大きな声での指導を避けて、柔らかい体への接触を心がける。

指導者が望むペースで技術の向上が見れなくても待つ努力ができればいいですね。

具体的には

「おい!!しっかりやれ!!ほら!行けよ!!」とお尻を叩くのを

「大丈夫、できる範囲でいいよ、やってごらん」とポンッと肩を叩く

こんな簡単な違いだと思います、こうして人と接する事が嫌な事ではないと学んでいく事が重要です。

2 コミュニケーションの支援

自発的なコミュニケーションの少ない子には、大人がきっかけをつくる必要があります。

例えば、みんなと離れて違う遊びをしている、みんなと離れてボールを投げている。

「みんなと一緒に遊んだら?」「みんなと練習しておいでよ」と声をかけたくなりますが

その子の遊びの中に大人が入る、その子の遊びの要求に応じる方が、自発的なコミュニケーションを促す事ができます。

練習や試合の合間に、時間を見つけてできればいいですね。

他人の表情などで感情を読み取る、相手の心を読み取る、ユーモアを理解する事が苦手です。

友達との接し方、距離感を取るの事も苦手です。

これらはチームの中で孤立する原因になります。指導者はその子の得意な事で役割を与えて、チームの中へ溶け込むきっかけを作ってあげてください。

3 予定を伝える

急な予定の変更に対応する事はすごく苦手です、この後に何があるか分からない状況も不安になります。

1日のスケジュールをしっかりと伝えて見通しを立ててあげてください。

練習ならW-up→トレーニング→試合と繰り返されているので予測が立ちやすいですが、試合に行くといつ試合があるのか?どこであるのか?が分からず不安になることがあります。

こどもは時間の感覚も大人と違うので、見やすい形で伝えてあげると分かりやすいと思います。

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4 指を刺して「見て」「そこ」「あれ」

自閉症児は「物・他人・自分」の3者関係の理解が難しいです。

指を刺して「あそこのマーカーを見て」

言葉を使わないジェスチャーでの指示と言葉の指示、目標物と指導者と自分その関係が理解できない事もあります。

スポーツの指導現場では「この時、君はどう動くべきかな?」と問いかけて、自分で考える指導方法は有効です。

しかし、指を刺した方向の同じものを見る事が難しい子供には

「味方がここにいる、敵があっちにいる、君はどっちに動く?」非常に難しい課題です。

初めての練習や、子供たちに初めて聞く質問ではその子に答えを求めず。

何度も繰り返し続けてきた練習や、何度も聞いてきた質問で、なおかつ選択肢2つに絞ってから答えを求めるなど工夫が必要でしょう。

 ものまねが苦手な子

自分と他人の境界線が明確ではない、他人も自分と同じような体を持っている事を理解できない子もいます。

少し分かりにく表現なので簡単な例で例えると

大人が頭に手をあてて「こうしてみて?」と問いかけると、大人の頭に手を置こうとする。

手のひらを見せて手を振ると、手の甲を見せて振り返す。

こんな感じで、人の動きをマネする事が苦手な子もいます。

スポーツの指導では説明として見本を見せる事は非常に有効な手段ですが、モノマネが苦手な子には理解が難しいかもしれません。

相手の動きに合わせて動く「リアクション」の練習はその子にとって難しい課題かもしれないので、失敗は気にしないようにしましょう。

相手が自分の動きに合わせて動く「アクション(模倣される)」の練習は、その子にとって他人の体を理解するのに非常に有効な練習方法だと思います。

5 あいさつを続けましょう

スポーツ指導では「あいさつ」を非常に重要視するチームもあります。

直立で大きな声であいさつを強要する必要はないですが、言葉の少ない子にとって決まった言葉を何度も繰り返し発することは、他の言葉を引き出すきっかけになります。

返事がなくても「こんにちは」「お疲れ様」「また明日」決まった言葉を繰り返しかけてあげてください。

返事を強要すればするほど、緊張して言葉は出にくくなる事を理解してあげておいてください。

言葉が苦手なら合図でもいいです。意志を伝える為の簡単なルールを作ってもいいと思います。

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チームの掛け声「必勝!!勝利!!…」、「絶対勝つぞ!!おぉ~!!」

などのリズムに合わせた決まったセリフも音として発しやすいと感じるかもしれません。

すべてを理解する事は難しい

自閉症の子供に対するスポーツの現場での接し方について自分なりの考えをまとめてきました。

自閉症でなくても、コミュニケーションが苦手な子供への対応の参考になればと思っています。

子供たちには個性があります、接し方に科学的な根拠があっても、絶対はないと思います。

優れた指導者なら、今書いてきた事を考えずに自然と実践している方も多いと思います。

自閉症の子供たちの気持ちをすべて理解する事は不可能です。

「この子を私が変えてやろう」そんな気持ちで接する事が、その子にとって一番つらいかもしれません。

自閉症の子供たちと接する時、私は

「よく分からないけど、何か手伝おうか?」

そんな気持ちで接しています。

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コメント

  1. パパ より:

    家でライザップのCMの真似が流行中。
    どうもMaty3さん。

    記事、とても勉強になりました!
    具体的にどんなことが苦手、嫌い、怖い、のか、ということが書いてあり、
    「あっ、そういうこともあるのか〜。」と気づかせていただきました!
    (もう一度、読み直して、復習します笑)

    特に最後のところは、スゴく共感できます!

    「この子を私が変えてやろう」そんな気持ちで接する事が、その子にとって一番つらいかもしれません。

    自閉症の子供たちと接する時、私は

    「よく分からないけど、何か手伝おうか?」

    そんな気持ちで接しています。

    また新たな気持ちで育成現場に立ち向かうパワーをいただきました!!

    早く梅雨明けしてくれー(笑

    • maty3 より:

      いつもコメントありがとうございます。
      書きますと言ってからなかなか、この記事が書けず申し訳ないと思って過ごしていました。

      もっと伝えたいことがあると思っていましたが、書いてみたらこの程度か……となんとも言えない気持ちになりましたが

      最後のところは、私が本当に伝えたかった所なので共感して頂けてすごくうれしいです。

      またみんさんのお役にすこしでもたてるような記事を書き続けられるよう勉強します!

      今後もよろしくお願いいたします。

  2. SUZUKI より:

    はじめまして。
    息子が軽度発達障害でサッカーをしています。
    年長からはじめ、現在小学2年生です。

    ぜひうちの子も。。。と思ったら大阪なんですね(~_~;)残念。

    相談したいことがあるのですが。。

    • maty3 より:

      メッセージありがとうございました。

      お返事はメールにて対応させて頂きました。

      また改めて、自分のやっていることが正しいのか?確認する機会を頂きました。
      改善点ばっかりです!頑張ります!!

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